土屋薬局ブログ|子宝漢方、痛みしびれ、気になる不調

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春の漢方相談…花粉症の漢方薬とブロムシュテットさん

今日は、24節季の啓蟄だそうです。

山形も雪解けの音が聞こえています。

風はまだ冷たいものの、日も長くなり、春を実感している今日この頃です。

さて、本日に刊行された「土屋薬局メールマガジン」から、花粉症の話題と先日にN響アワーでヘルベルト・ブロムシュテットさんに感銘を受けた話題の2つをお届けします。

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●●  1.巻頭コラム 「春の漢方相談…花粉症の漢方薬

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記録的な暖冬の翌年の今年は、例年通りに山形ではしっかりと雪が降りました。

東を眺めれば、奥羽山脈や甑岳がそびえ、西を眺めれば、葉山連峰が美しく、ときおり天気が良ければ、名峰・月山も眺めることができます。

3月になってからは、気温も上昇して、雪解けの音を聞いて過ごしている今日この頃です。

さて、春になると冬の時期から季節が動いてきますので、体の調子も変わってきますし、花粉の飛散などにより、花粉症で悩まれる方も増えてきます。

花粉症対策の漢方としましては、衛益顆粒(えいえきかりゅう)が予防として最適です。

漢方の原典名は、「玉屏風散(ぎょくびょうぶさん)」です。

体を防衛する衛気(えき)というバリア機能をアップさせる名方で、花粉症の軽減、また風邪の予防などに役立ちます。

服用するコツは、起床後にすぐに衛益顆粒1包を服用します。

花粉症の症状がひどいときには、起床後2包にして、効き目を上げて、体の防衛力、バリア力をアップさせていきます。

これは、黄耆(おうぎ)、防風(ぼうふう)、白朮(びゃくじゅつ)と精密な、とても美しい処方です。

衛益顆粒の予防対策で、バリア力をアップさせたのに、花粉症になってしまった、あるいは症状がつらいときの対策もあります。

1)天津感冒片または涼解楽

目が赤い、目の痒み、涙目、のどがイガイガ、痒みがある、咳などの花粉症の症状があれば、天津感冒片(てんしんかんぼうへん)または涼解楽(りょうかいらく)を服用します。

これらは、もともとは風邪薬なのですが、中国漢方では、「風邪」も「花粉症」も、外邪(がいじゃ)によるものとして共通項がありますので、また症状の「のどが痛い、のどが痒い」なども「赤い風邪」と「花粉症」に共通していますので、それぞれ、天津感冒片や涼解楽が応用されるのです。

ちなみに、天津感冒片は錠剤で、涼解楽は粉薬ですが、同じ処方でして、効き目は一緒です。

風邪にも、花粉症にも使える優れた便利処方と言えます。

最近でも、ご主人が東京出張でホテルの仮住まいのときに、急な発熱の風邪になったが、天津感冒片と板藍茶(ばんらんちゃ)というウイルスに強いお茶を一緒に服用したら、一晩で熱がすっかりと下がりました!と嬉しいコメントなど頂いています。

2)小青竜

青竜湯(しょうせいりゅうとう)は、目の痒みなどの花粉症に使えますが、鼻水が水っぽいときに使えます。

3)まとめ

花粉症全体からいえば、風熱(ふうねつ)の証になりますので、従来の日本漢方の葛根湯、麻黄湯、小青竜湯などの風寒(ふうかん)の体の寒けがする症状には、不向きと言えます。

目の痒み、目の充血、のどの痒さ、肌の痒さなどは、「熱(ねつ)」の特徴であり、花粉は突然に飛散して舞い上がりますので、これは「風(ふう)」の特徴を持っていますから、花粉症は相対的には「風熱(ふうねつ)」の症状となります。

「風熱」には、辛涼解表(しんりょうげひょう)で、天津感冒片や涼解楽が最適処方です。

ですから、花粉症の炎症を軽減には、天津感冒片や涼解楽が、また、アレルギーや花粉症の体質改善には、衛益顆粒が素晴らしいと言えます。

薬剤師、国際中医専門員、不妊カンセラー 土屋幸太郎

(「先手必勝!花粉症」と「バリア力をアップして、花粉症を予防しよう」も

参考になりましたら、幸いです。

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●● 5.編集後記 「ブロムシュテットさん」

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先日、日曜日の夜9時にN響アワーで、ヘルベルト・ブロムシュテットさん指揮のシューベルト第八番「ザ・グレイト」を聴きました。

80歳を過ぎても、まるで20代の青年のように若々しい、爛々とした瞳のブロムシュテットさんの指揮が素晴らしく、また心の奥底からのメロディーを奏でていたのでした。

まるまる1時間が、ブロムシュテットさんのインタビューと「グレイト」の曲の各楽章の解説と、そしてN響を指揮されたコンサートでした。

至福の時間です。

シューベルトの「グレイト」は、名曲中の名曲で、とても美しくて、メロディも素晴らしいので、私も大好きな作品です。

(昨日は、散歩しながら聴いたくらいです)

その「グレイト」は、ブロムシュテットさん曰く、「ウイーンの山の中を楽しく散歩している情景も歌っている」そうです。

「ですから、日本人がこのシューベルト「グレイト」を大好きなのは、きっと日本には山が沢山あるからでしょう」と解説されていました。

最後のほうの締めくくりの言葉で、ブロムシュテットさんが、80歳を過ぎても、なんでそのように若々しいのですか?

とインタビューヤーから質問がありました。

「不健康は、退屈です。(ボアード)

興味が無いことは、健康で無くなってしまいます。

私は、いろいろなことに興味があり、好奇心があります。

もちろん、私はお酒もタバコも、コーヒーも一切飲みませんが、きっと神様からの贈り物なんでしょう。(ギフト)

だから、元気で過ごしているのです。

それに音楽を指揮するということは、体全身を使うことです。

音楽を奏でることにより、体が、精神も心も、(ボディ、スピリット、マインド)、健康になるのでしょう。

もしあなたが、人生に退屈しているのでしたら、何か楽器を習って、弾くといいでしょう。

でも、一人では駄目ですよ。

仲間と一緒に音楽をするのです。

そうすると、あなたの人生がより素晴らしく変わりますよ。

私が奏でる一節一節のメロディは、私の人生そのものです。

音楽を聴いているあなたは、あなたの人生をメロディに重ね合わせるのです。

私とあなたの人生が一つに触れ合うのです。」

ああ、ブロムシュテットさん。

永遠なる果てしない道は、続いています。

いつまでも元気で指揮棒を振ってください。

あなたは、私の人生の励みです。

オーケストラがやって来た。永遠の果てしない道

こちらもお暇でしたら、ぜひご覧になってください。

編集長 土屋幸太郎