今日は7月の新潟漢方講演会の翌日にイスクラ産業さんのIさんが午後に訪店してくださった内容をアップしたいと思います。
Iさんは漢方に対する知識が深く、好奇心旺盛で話を聞いている私にまでヒシヒシと「漢方愛」が伝わってきました。
<2013年7月29日 土屋薬局店内>
ミンハオという商品が一昨年あらたに新発売されました。
その中の入っている素材の現物の見本です。
ミンハオに配合されている「あまちゃん」で有名になった「琥珀(こはく)」と「珍珠母(ちんじゅも)」の見本です。
この見本はバルト琥珀だそうです。
ミンハオには雲南琥珀が使われているとのこと。
あまちゃんのじぇじぇじぇで有名になった北三陸の琥珀ではないそうですが^_^;、実に美しいです。
琥珀は宝石で有名ですが、中国では寧心(ねいしん)および安神(あんじん)作用が期待されて漢方薬の成分として有名です。
のむと気持ちがリラックスして脳の興奮状態が鎮まっていきます。
南京の夏桂成先生の著作では生理痛や子宮内膜症の漢方処方の君薬に琥珀が登場します。
先日、来日された夏桂成先生と同じ産婦人科教室の談勇先生にお聞きしましたら、活血剤として生理痛の対策になったり、生理に関する恐怖、ストレスを緩和することが期待できるとのことでした。
珍珠母です。
真珠母貝の真珠層です。
珍珠母は平肝潜陽(へいかんせんよう)の働きに優れており、琥珀との相性もとても良いそうです。
そのほか今回はIさんはお持ちしていませんでしたが、短梗五加果(たんこうがかか)、つまりウコギ科のマンシュウウコギの実も配合されていてミンハオのバランスをとっているそうです。
満州族の秘薬なんですね。
今まで日本では精神を安定させる薬物には植物性の安神薬、天王補心丹や帰脾湯、酸棗仁湯などありましたが、ミンハオによって重鎮安神薬という新しい分野の漢方も登場したことが感慨深いです。
金属や鉱物、貝殻などの重い性質を利用して、イライラや興奮しているような状態を下↓に降ろすのです。
まさに「水口!」と小田勉さんの声が聞こえてきそうです。じぇじぇじぇ!