ブログ版土屋薬局 中国漢方通信

土屋薬局ブログ。薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎がお届けします。私自身、不妊体験を経て、漢方療法の力で子供に恵まれました。その経験を活かし、皆さんに健康で幸せな家庭を築くお手伝いをしたいと思っています。薬局には女性薬剤師も在籍し、気軽にご相談いただけます。健康に関するお悩み、不妊治療、妊活相談、痛みやしびれに関する漢方相談など、お気軽にご連絡ください。お問い合わせやご予約は☎️ 0237470033までお願いします。一緒に幸せな未来を築きましょう。

不妊症の基本検査について

オフィーリアの話の次は、スクーリングの講義録です。

2008年9月7日に、聖路加国際病院婦人科部長の佐藤孝道先生の講義を聞きました。

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不妊の定義

一般的な定義:避妊しないで1年間(あるいは2年間)の性交渉がありながら、妊娠することができない場合。

◎より正確な定義:平均的な一般集団と比較して妊娠する能力(fecundability)が低下した状態

不妊期間と年齢で妊娠する可能性が分かる。継続妊娠率。

不妊の原因」

卵管閉鎖

子宮筋腫

子宮内膜症

内膜ポリープ

頸管粘液不良

性交障害

精子坑体

ED

受精障害

無精子症

精子無力症

排卵障害

ピックアップ障害

(絶対不妊原因になるものは、卵管閉鎖、性交障害、無精子症排卵障害)

「女性の不妊原因」

A:排卵障害

○早発閉経

多嚢胞性卵巣症候群

視床下部下垂体系の原因

プロラクチン分泌の上昇により無月経もしくは無排卵を起こす。

ストレスでも一過性の上昇がある。

甲状腺

甲状腺機能低下と機能亢進は、月経不順と排卵障害を引き起こす。

○副腎

クッシング症候群など

B:卵管、子宮、頸管因子

性感染症は卵管障害の原因になる。

クラミジア感染症は主たる原因

○骨盤手術の既往:卵管障害や癒着の原因になる。子宮頚管の手術は頸管の瘢痕化と短縮をもたらし、まれに頸管の狭窄を起こす。

不妊手術既往

○頸管粘膜の欠損もしくは機能不全

子宮内膜症:卵管の変形や癒着による卵管采機能の障害を起こす。

C:薬物

○NSAIDs、とりわけインドメタシン排卵障害する。

○細胞毒のある化学療法:永続的になるかもしれない卵巣機能不全の原因になる。

マリファナやコカイン:卵巣機能や卵管の機能を傷害する。

D:そのほかの要因

○職業上のもしくは環境問題:シフト勤務や過剰な肉体労働、殺虫薬、溶媒やホルムアルデヒド

○精神的要因:妊孕性を障害するかもしれないが、研究によってさまざまな結果が得られている。

○全身的な疾患:たとえば甲状腺疾患