こんにちは!
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
第27回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座の続きの話です。
荒木重雄先生のご講演の後は、
「私たちの不妊カウンセリング」 国家公務員共済組合連合会 浜の町病院
そして
「第26回ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE2010)に参加して」では2010年6月27日から30日かけてイタリアのローマで開催された学会の最新報告でした。
ヨーロッパなど生殖医療の最先端のご報告でした。
○IVF患者においてFSHが正常なレベルにあってもAMHが低値を示す場合は、FSHレベルが10を超える卵巣機能がやや低下傾向にある患者と同等の臨床結果になる。
(AMHとは小卵胞あるいは中卵胞からおもに分泌され、卵巣中に含まれる卵胞数を示す指標となると考えられている。月経周期の影響は受けずにどの時期に採卵しても、同様な値が得られるのも臨床上のメリット)
○初回の流産から6ヶ月以内に再度妊娠した女性においては良好な結果がえられ、合併症の発現率も低い。
○BMIの上昇は、IVFやICSI(体外受精や顕微授精)で成立した妊娠例における流産率の上昇と相関するという結果が得られた。BMIが18・5~24・9の患者と比較し、BMIが25以上の患者のにおいて、妊娠20週未満の流産のリスクが2倍となった。
ART(高度生殖補助医療、つまり体外受精や顕微授精のことを指す)を受ける女性には、健児を得る確立を上昇させるために、体重を理想体重に近づけておくように指導する必要がある。
○GnRH antagonist protocol で調節卵巣刺激を行う場合、主席卵胞が18ミリに至った段階でGnRH antagonistを投与することによって妊娠率の向上をはかることができる。
次に心理カウンセラーの赤城恵子先生の不妊カウンセリングの求められているもの。
でした。いつもながらのご講演で大変に参考になりました。
「臨床の現場にいかすカウンセリング」では、ルーテル学院大学 白井幸子先生のご講演でした。
講演全般も会場が沸く活気に満ちたものでした。
私が個人的に参考になったのは、フィアンセと一緒に受講していたのですが、「小さな悩み事を打ち明けよう」の実技でした。
自分の持っている悩みを、小さなことで何でもいいから相手に打ち明けるのです。
これをするとたとえば「アイス珈琲飲みたい」とか「今日は便秘で困っている」「今日の夕飯なにがいいかな?悩んでる」などお互いの会話が弾み、相手が何を考えているか分かりやすくなります。
倦怠期を避けるためにも、夫婦の会話を弾ませるためにも大いにお勧めです。