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●● 1.巻頭コラム 「冠元顆粒」発売20周年記念成都研修団に参加します。
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「冠元顆粒」発売20周年記念成都研修団に参加します。
冠元顆粒(かんげんかりゅう)という中成薬があります。
中成薬とは中国で作られた製剤化された漢方薬のことを示す名称です。
和漢に対して、中成薬とも言います。
ちょうど今から20年位前に私は東京高円寺のイスクラ中医学研修塾という全寮制のマンションで1年間中医学を学んでいました。
イスクラ産業という名前は、ロシア語の「イスクラ」つまり、「燎原の火」を意味し、最初は小さな火花であったとしても、全国に普及となる気概をもって頑張ろうよ、という願いが込められています。
さて当時は冠元顆粒が発売された翌年にあたり、日本中医薬研究会でもイスクラ産業でも冠元顆粒に対しての熱気が渦巻いており、みんなで冠元顆粒を勉強し、そして日本国民のために役立てようよ、というムーブメントがありました。
冠元顆粒はもともと文化大革命の時代に吹き荒れた粛清のストレス時代に、当時中国では狭心症が増えており、それに対抗する漢方として、開発された漢方の中では比較的に若い歴史を持つものです。
中国での冠元顆粒の正式名称は「冠心2号方(かんしんにごうほう)」です。
この処方は従来の漢方の常識を打ち破っていて、主薬である君薬の丹参の配合割合が1とすると、残りの家来たち、紅花、赤芍、川弓、降香が0・5という「科学的」な処方になっています。
(日本での冠元顆粒は降香の代わりに木香と香附子が配合されています)
つまり薬理実験を繰り返して、血液凝固に打ち勝つ生薬、血栓予防になる生薬を選び出し、処方を組み立てたのが冠心2号方、冠元顆粒ということになります。
認可を受けて、冠元顆粒として発売されてはや20年になりました。
私がこの土屋薬局に帰ってきた当初も漢方相談をすると、すべての疾患にお勧めしていたのが「冠元顆粒」です。
血液サラサラ冠元顆粒、人は血管とともに老いる、血管のすべてをトータルすると約10万キロで実に地球を2周半する距離にもなります。
冠元顆粒という血液サラサラで血流を改善する漢方薬の発売20周年を中国と日本の両国でお祝いする祝典で、これを機会にさらに活血化淤(かっけつかお)を勉強していこうという機運が生まれています。
頭痛や肩こりなどから、坐骨神経痛などの整形外科的な痛みへの応用、また血圧が高めだったりなどの生活習慣病の改善に、女性の生理痛や基礎体温全般の改善など、さまざまに応用が利く処方です。
久しぶりの中国で一生懸命研修してきたいです。
今月2月の2月27日(日)~3月4日(金)まで中国に行っています。
このチャンスを逃すと、たぶん一生四川省成都には行けそうにもありませんから、本場の四川料理の辛さも含めて中国を堪能してこようと思っています。
私が中学生だったころはテレビのコマーシャルで「食は中国にあり」「中国四千年の歴史」などと中華料理を作るのをよく見ていた記憶もいまだにハッキリあります。
中国は「井戸を堀った人」を大切にするお国柄なので、日中の漢方友好というささやかではありますが、草の根の親善として日本と中国の懸け橋になれるように成都では楽しんでこようと思うし、またこの機会に再度、冠元顆粒への勉強を深めてきたいです。
薬剤師、国際中医専門員A級、認定不妊カウンセラー 土屋幸太郎