おはようございます。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
昨日の夜、日本中がワールドカップのアジア大会、オーストラリア戦で埼玉スタジアムが熱狂の渦のなか、漢方薬局の先生方と20年前から中医学を教わっている恩師の康先生のチューターにより、「中医漢方不妊症IP通信講座 梅花・第五回 子宮内膜症」を勉強しました。
中医学を結ぶ日中の熱い友情でしょうか、いい勉強会でした。
昔はギンガネットのテレビ電話で全国を結んでいましたが、いまはパソコンに線を繋いでウエブカメラとマイクで双方向のやり取りです。
サクサク進んでトラブルがないので時代は進歩しました。
さて昨夜の子宮内膜症の漢方医学の勉強の内容に戻ります。
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第一部は、今までの基礎知識のまとめ
1:性腺軸のこと
2:卵巣の生理機能(卵巣は人の親指ぐらいの大きさ、1個4~10gぐらい、卵巣は卵子の倉庫)
女性ホルモンの作用 エストロゲン、プロゲステロン
エストロゲン
非妊娠時 子宮内膜の増殖、肥厚 頸管粘液の分泌↑、粘調度↓、牽糸性↑
妊娠時 子宮筋の発育、増大
膣 膣粘膜の角化、肥厚
その他 LDLコレステロールの低下、基礎体温の低下、骨量の維持など
プロゲステロン
非妊娠時 子宮内膜の分泌期様変化 頸管粘液の分泌↓、粘調度↑、牽糸性↓
妊娠時 子宮内膜の脱落膜様変化、子宮筋の収縮抑制、子宮筋層 内の毛細血管の繁生
その他 基礎体温の上昇
3:子宮内膜の変化
エストロゲンとプロゲステロンはバランスが大切
…
第二部:子宮内膜症
1:概略
定義:子宮内膜に非常によく似た組織が子宮腔以外の場所にあって(異所性病巣)、機能している状態(Eの刺激を受けて周期性出血変化)を指し、疼痛、不妊を主とした病状を呈し、類腫瘍病変に属する。
発病率 20~40% 発見しにくいときもある
好発年齢 20~30歳代(15~40歳)→卵巣機能が活発な年齢、更年期には楽になる
2:病因
月経逆流説、体腔上皮化生説、免疫機能障害
※黄体化未破裂卵胞症候群(LUF)やプロゲステロン(P)の低下と関連がある
※子宮の筋層 内に発生するのは子宮筋腫と呼ぶ、子宮内膜症には分類しない
(LUFはBBT2層だが卵胞は破裂していない、排卵していない。生き埋めみたいな感じ)
卵巣チョコレート嚢腫:不妊に対して影響が多い、正常な卵胞が育ちにくい
腹膜病変:不妊に対して影響が多い
ダグラス窩病変:痛みが特徴、排便痛、性交痛など 不妊には大きな影響はない
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3.子宮内膜症の好発部位と症状
○腹膜病変→原因不明だった不妊 ●一般的な不妊検査で原因不明であった女性に腹腔鏡検査を行うと2割の女性に腹膜病変が発見されるため、腹膜病変が不妊に影響していると考えられる。
確認:腹腔鏡検査
○卵巣チョコレート嚢胞→●不妊: 卵巣チョコレート嚢胞が排卵を妨げ、不妊の原因になることもある。 ●月経痛(月経困難) 月経を重ねるたびに痛みが増強する ●骨盤痛: 月経痛、排卵痛、月経前の痛みが連続し、四六時中、下腹部痛、腰痛が持続する
確認:超音波検査
○ダグラス窩病変→●月経痛(月経困難) ●骨盤痛 ●性交痛 ●排便痛 ダグラス窩と直腸の癒着により、子宮と直腸が固定され、性行時や排便時にも痛みが生じる
確認:膣・直腸双合診
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子宮内膜症の病理
1)卵巣・卵管采の癒着
2)子宮の変形→胃腸と同じで子宮は常に動いている、子宮の動きが異常だと着床障害
3)内分泌以上
黄体化未破裂卵胞症候群(LUF)→25%
4)免疫異常 精子や卵子を攻撃する、子宮内膜も攻撃したりする
腹腔の浸出液(内出血)
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次回は「中医漢方不妊症 梅花・第五回 子宮内膜症(2)」へ続きます。
<2013年5月4日 香港ディズニーランド>
ミッキー、噴水が気持ち良さそうです!
パスポートを手にしてわくわくの入園です。
電車でぐるっとまずは1周しました。